レジリエンス?ちょっと勉強してみるか。
この記事はレジリエンスについての勉強メモです。元ネタは以下の記事。
堅い部類の記事なんですが、けっこうブクマされてます。僕は ”レジリエンス” という言葉に触れたのは初だったので、一読してもあんまりピンときませんでした。記事内容も主に ”ビジネスマンとして理解しておこう” という趣旨で書かれています。
この記事は 2014年9月4日 の日付があります。ニュースピックスにピックされたのは直後になりますね。いろいろコメントがされていましたが、僕にはよく理解できていませんでしたね。恥ずかしい。
レジリエンスの概念
ここでは言葉の意味そのもじゃなくて、記事の文脈に沿った意味を考えます。
避けることのできない 自然変動、社会的変動 に対しての ”強靭性” ”粘り強さ” ”しなやかさ”
これで理解できると思います。
なんでニッポンはレジリエンスが低いんだ!?
このリンク記事をパッと見て、最初に思ったこと・・それは 「なぜニッポンは他の先進国と比較してレジリエンスが低いのか?」 という疑問でした。
「グローバルアジェンダ」を議論するスイスの世界経済フォーラム(通称:ダボス会議)は、2013年の冬の会議で、国の国力評価の研究成果を発表
赤い破線の囲みがニッポンの位置です。
この資料は 2013年 冬 の ”ダボス会議” で発表されたとあります。しかるべき人たちによって作成された資料なんですね。んで、やっぱり裏付けとなる資料があるはず。記事ではそんなことまでは触れられていません。僕も 「なにを根拠に資料をつくったのか?」なんてことはまったく分からないです。
さて、肝心のニッポンの位置。
これに対する説明は記事中にありますが、いまいち理解しにくい。
高度経済成長時代からの社会的構造
こうした経済成長を支えてきた多くの仕組みは結果として「大きな社会システム」「大きな企業」を生み出してきました。この「大きくなった」ことが日本のレジリエンスを考える上で、重要なポイントとなります。
シロクマ理論
「身体が大きくなるほど、体積当たりの表面積が少なくなり、体温を温存しやすくなる」
これは、巨大化した企業についても全く同じことが言えます。企業が大きくなればなるほど、中の社員が外部に接する割合が減り、その結果、直接顧客とやりとりをし、顧客が何を考え、どのようなことを欲しているかを感じる機会が減ってしまうのです。
上の引用はポイントとなる箇所を僕なりに抜き出したものです。まとめると以下になるかと思います。
ニッポンがレジリエンスが低い理由は ”高度経済成長時代からの社会的構造にある” ということ。
なんか、あまりに抽象的でハナシが大きくてイメージがつかみにくいです。要するに・・・
体がでかくなると、いずれ来るであろう避けられない大変動にうまく対処できませんよ?
と、こういう理解でいいのかな?日本はカラダがでかい!ってことですかね。。記事においては、このあたりからいきなり企業とか個人にハナシが飛んでいってしまいます。
企業や個人レベルでのレジリエンスはあんまり興味ないんで、国家としてのレジリエンスについて調べてみました。
内閣官房参与 藤井聡 の資料を読む
さて、検索した結果、以下の資料に目が止まりました。
この資料は ダボス会議の翌年 平成25年3月5日付け となっています。PDF資料です。
おそらくダボス会議を受けて、国家として取り組むべき最も重要な政策課題として有識者を交えて作成された資料だと思います。
レジリエンスの概念にはいくつもの階層がある。
ニッポンという国家としてのレジリエンスの上位概念でいちばん目立つのは ”自然災害” です。
東日本大地震と、それに伴う 原発事故。この経験がものすごく大きなウエイトを占めていると感じました。
要するに 国家としての危機管理ができていない!!
この認識が重要政策の一番上・・・国土強靭化 に表れています。
何が起ころうともニッポンを守るという強いメッセージです。経済成長力は高いが、いったんコケると再生する力がない。そこをなんとかして行こうという考えです。
資料に目を通すと、世界的な大きな避けられない変動のなかで、いかに持続可能な成長を遂げることができるか?という視点からさまざまな提言がされています。
そして、すべての提言に流れている考え方が ”レジリエンス” ショック耐性と回復力なんですね。
経済成長におけるレジリエンス
ここでもやはり上位概念である ”国家危機=自然災害” に大きな比重が置かれています。
インフラの老朽化とか、紛争によるエネルギー確保をどうするかとか、世界恐慌にたいしてどうするか?とかいろいろあるのですが、第一に国内の自然災害にうまく対処することが上位に置かれています。
結局のところ、災害に強い国家づくりが ”すべてのリスクを回避、あるいは減少させる” いちばんの基礎であることが述べられています。
国土強靭化がなぜ経済成長を導くのか?
これに対しては以下の説明があります。
- 巨大災害によって貧国になるリスクを排除することが成長のための前提条件であること。
- 強靭化プロジェクトに対する積極的な財政政策をとる。
- 産業競争力の強化(良質なインフラ、多用な連携)
これはどうも分かりにくいですね。3番目がイマイチ。
これらは要するに インフラ整備をすることによって内需を拡大させ、設備をリダンダント(冗長化?じゅうぶんな設備)させてインフラを強靭化させて、それらを結びつけることによって供給ラインを確保して断裂するリスクを抑えるということですね。
サプライチェーンとか、僕はあんまり使わないのでいちいち調べて意味を把握するのが大変です。
結局のところ・・・
なにがあっても事業そして企業なり地域なり、都市とかが、機能不全にならないようにしましょうと。そういうものの集合体である国家をつくっていきましょう。そうすれば経済成長ができますよ。
と、こういう理解でいいかな。
ところで、こういう政策 分かるんだけど、公共事業で国内を活性化しようという発想と同じではないのか?
強靭化という視点があるから別なような気もするし・・おかしな考え方だとは感じませんけど。どうなんだろう?
レジリエンス まとめ
さて、冒頭の問題・・「なぜニッポンは先進国でも例外なのか?」
なんとなく分かったような、そうじゃないような気もします。とにかく東日本大震災の影響は大きかった。それは分かる。そこで得た教訓を国家、そして個人レベルでも持ちましょう・・ということでしたね。
そのキーワードが ”レジリエンス” であり、生き残るための考え方です。
今日は比較的 長文になりました。
いろいろ調べながら書きましたので時間がかかりました。でも、そこそこ理解できた感触はあるので満足してます。
おわり。
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