beyond the Missorui Sky Spiritual  パットメセニーはどうしてこんなにシンプルで退屈な曲を書いたのか?

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僕たちギタリストというのは華麗なテクニックとか小難しい音楽理論にこだわる傾向があるが・・・

僕の敬愛するミュージシャン、アーティストにパットメセニーがいます。思うに、彼の音楽性のふり幅っていうのは「とんでもなく」広くて、時に訳の分からないオーネットコールマンのような音楽とか、(例として SONG X など) あるいは今回取り上げるようなヒジョーにシンプルなアレンジの スピリチュアル というような楽曲があるのですね。

まずは 「どれだけシンプルなのか?」 あなたの耳で判断してみてください。

 

Charlie Haden & Pat Metheny / Beyond The Missouri Sky / – Spiritual

 

んまあ、簡単に解説すると、キーは C△ で、G△ → Am → F△ の繰り返しという曲。これをラストまで延々と繰り返す曲です。途中、なんにも捻った箇所はありません。アドリブらしいソロもなく淡々と進行します。(笑)

聴く人によっては「なんて退屈な曲!」という評価もあり、受け取り方は様々です。

僕が感じたのは 「なぜにこのアレンジで曲を収録した?」 ってことですね。どうしてこんなにもシンプルに徹したのか?

ちなみに曲名となっている 「spiritual」 なんですが、僕は単純に 「魂」 と思っていたのですが、ちょっと調べてみるとニュアンスがどうも違う。

英語でのスピリチュアルという言葉が示すニュアンスがもう少し 「含み」 を持っているようなんですね。詳しくは以下を参考にどうぞ。

スピリチュアルとは、スピリチュアリティとは | バラ十字会日本本部AMORC

リンクを読むのが面倒な方に、ポイントだけ抜き出して貼っておきます。

もし、長々とした訳語をあてることが許されるなら、「spiritual」(スピリチュ アル)という語は
人の心のもっとも深奥にある、善良さ美しさと素朴さと、そこにあるパワーについてのというような意味合いであると考えてほぼ間違いはないでしょう。

パットメセニーは難しい演奏もできるが、あえてそれをしない・・・なぜ?

さて、この記事での本題なのですが、いろいろな音楽的テクニックを使って複雑で見事な楽曲を創ることのできるミュージシャンがなぜシンプルなアレンジの曲を記録に残したのか?

僕が思うに 「それが表現したかったことだから」 ということに尽きる。難しく弾くことはできるが、それがやりたいことではなかった。シンプルで美しいメロディをひたすら繰り返す。

きれいなコードの流れをひたすら堪能するかのような曲。シンプルだけどとても癒されると感じるのですがどうでしょう?

僕はこういった演奏にも強く心を動かされます。

あ、終わりに・・・ちなみのちなみなんですが、先に挙げた 「英語でのスピリチュアルのニュアンス」 についてリンクしたページ。

じつは ジョン オラ キナマン博士の話ともつながっているんですねw バラ十字会 って組織がありまして、偶然にもそこのホームページにスピリチュアルについての解説がありまして・・・

 

 

意図せず、ヘンテコがつながりがあったというオチでお話を終わりますw

 


 

あ、追記なんですが、パットメセニーが音楽的に複雑に弾こうとしたらどうなるか? ってとこで「とても変わった演奏」 だと思われるものもリンクしておきますね。

 

Pat Metheny – The Girl From Ipanema (Antonio Carlos Jobim)

 

これ、かの有名な 「イパネマの娘」 です。メロディラインを追っていけば原曲をイメージできるかと思いますが、一聴しただけでは分からないかも知れませんね。とても変わったハーモニーを付けています。

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