知られていないギタリスト ガボールザボ その音楽性
よほどのマニアしか知らないであろうガボールザボ。ハンガリー出身のギタリストです。経歴についてはウィキを参照。
ガボールとの出会いはある本からでした。リットーとかいう出版社から出ていたジャズギタリストばっかりを紹介する本。ここで興味を惹かれて音源を買ったのが最初です。
ひずみのないきれいな音。ひずみサウンドに慣れ切った現代の 高速運指至上ギター弾き にはなんともショボいサウンドに聴こえるんじゃないかと思います。
一応ジャズというか、イージーリスニング的要素もある音楽なんだけど、時々フィードバック音なんか取り入れて演奏しています。あとインド音楽風とか。活躍していた年代はおよそ1960年代ですから、ロックミュージックシーンを考え合わせると、ジミーヘンドリックスなんかのとの接点が見えてきます。
音楽ジャンルこそ違いますけど、確実に影響を受けていたのではないかと思います。
フィードバックってなに?
ギター弾きにしかおそらく分からないであろうフィードバック。これは要はノイズです。周りの音が弦に共鳴して意図しない音が出る現象のこと。放っておくとブワーッとどんどん大きくなっていきます。
なので現象が起こりだしたら弦をミュートして共鳴を止めないといけないわけです。この現象はソリッドギターよりもいわゆる 箱もの といわれるアコースティックギターで起こりやすい。
バンドやってる人ならわかると思うけど、ギター以外のやつが出した音がギターの箱の中でワンワンうなってそれが弦に振動を与えて音が鳴り出すわけです。だからFフォールとかをテープでふさいじゃったり、ギターに直接音の波動が直撃しないように向きを変えたりします。
ガボールの場合はこの現象を意図してコントロールしたサウンドを使っています。情報によれば、のちのサンタナにも影響を与えたらしいです。嘘かホントか知らんけど。
ガボールの音楽性は幅広い
サウンド全体の印象ってのは確かにショボいです。しかしその音楽性はとても幅広いと感じます。音楽の聴き方についてあれこれ言うのもおこがましいのですが、音楽構造の本質的なものに耳を向ければサウンドのショボさもそれほど気にならなくなると思います。
これはチャーリークリスチャンのサウンドにも言えること。現代の耳でこれらのサウンドをさかのぼって聴くと、なんとも聴き難い印象を受けると思うのですが、それは音楽の本質的な部分とはほとんど関係がない。良いものは時間がたっても色あせることはないです。
好みの違いもあるだろうけど、僕にはイングウェイマルムスティーンとか、その他モロモロの高速ギター弾きよりも好き。高速フレーズをやる楽しみも分かるし否定しない。だけど正直言って 音楽的には面白くないです。
YOUTUBEにたくさん音源あるから聴いてみて。
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