ジャズギターの音が嫌い!! 「いや、そんなことはないよ」という話。

スポンサーリンク

ジャズギターのサウンドってボヤっとしてる? 僕も最初はジムホールのギターサウンドは嫌いだった。

もうはるか昔の話ですが、そう、ギターに夢中になりだしたガキの頃の話。

派手なロックギターにあこがれるギター少年は次第にジャズに興味を持ち始めます。というのもロックってちょっとバカっぽいところあるじゃないですか?

ペンタトニックでちょいとチョークしたり、手癖フレーズでガチャガチャやって終わりみたいな。かなり偏見過ぎる見方ですけど、あんまりインテリじゃないところがあるのよ。

というわけで、ガキの頃って背伸びしていろんなミュージシャンを聴くようになります。誰誰がスゲーとか人に聞いたり、雑誌で見たりしてそのギタリストを聴いたりするわけ。

ジムホールもそのうちの一人なんですが、当時の僕にはまったく理解できませんでした。

 

なぜジャズギターが嫌だったか?

まず何がイヤかっていうと、その音ね。ぼやっとしたサウンド。もこっとしてて、クリアじゃない。音楽性以前の問題で、ギターサウンドそのものにまず魅力がない。

それに自分自身に知識というか音楽の蓄積も何もないもんだから、何をやっているのかがまず理解できない。

これらは当時のガキんちょ時代の感覚ですからね、今現在の印象ではないです。今ね、あらためて聴くとやっぱり良い。みんな彼を神のように言うのは理解できます。

余談だけど、スティーブルカサー ってギタリストがいます。

TOTO っていうバンドにいたと思うんだけど、その彼がやっぱり若いころに、勉強のためにジャズを聴いていたらしいんです。

だけどやっぱりサウンドが好きになれなくて、ああいった派手目のロックスタイルのギターを目指すようになったらしい。

「オレはもっとコマーシャルな音楽をやりたい!」 って思ったとか。

一般にジャズの世界って、すごく狭いコミュニティで、多くの人にアピールできていないくせに、逆にオーディエンスを見下して、粋がってる部分があるように感じたんでしょうね。

いま書いたことはすべて僕の考えですけど、ルカサーとしては、もっと大きな世界、たくさんのオーディエンスがいる世界で活躍したかった。

狭い世界で粋がるよりも、もっと大きな市場で成功したかったんだろうと思います。

あらためてジャズギターの魅力に気が付く

話はジャズギターに戻りますが、あらためてジムホール聴くと、ギターサウンドいいですよね。ああいう音なんだと。

なによりギターサウンドそのもよりも音楽の中身を聴けるような耳に自分がなっている。表面的なキラキラしたサウンドに惹かれるというよりも、音楽のより本質的な部分を聴けるようになっていると感じます。

つまり音楽の構造的なことや、その裏にある 思想、美意識 について思いを寄せることができるようになったと感じます。

あのジムホールの世界ってのは「粋がる」 というよりも、彼の美意識によるものだろうと思います。あんなに温厚な人が粋がってギターを弾き散らかして見せびらかすようなことはしない。たぶん。

別に難しいことやってるから良いとか、そういう単純な話じゃないです。やっぱり音楽的におもしろいし、それに美しさもある。協和音鳴らせば美しいとか、そういうわけじゃなくて、協和してなくても美しさってあるのよね。

これは比較的若いときの作品。モロジャズです。やっぱり若いからか、ぴちぴち弾けてる感じがする。

分かりやすいですねぇ。個人的には歳食ってからの感じが好きかな。

コメント

タイトルとURLをコピーしました