肉から骨をはずす時に使うナイフの特殊な握り方について
いわゆる 「食肉の解体」 というのは自動化が進んでいるとはいえ、いまだに手作業です。
ひょっとしたらアメリカなどでは機械を導入して、おおざっぱにカットするところまでは機械化されているかもしれませんが、細かい作業は機械では無理なので、おそらく職人さんが一本ずつ抜いているのではないかと思われます。
以下の写真は僕が使っている「脱骨用のナイフ」です。食肉業界では骨を抜く作業のことを脱骨と書いて「だっこつ」と呼んでいるようです。
ちょっと上下が逆になっちゃったけどw 大きさは見ての通りで、かなり小型のナイフです。
骨をはずす時は、こういった短いナイフを使用しています。
なんで、おっさんはこんな特殊なナイフ持ってんだよ?
はい、それはお肉が好きで、自分で大きな塊肉を買ってきて、それをさばくのが趣味みたいなもんだからですよ(笑)
とはいっても、こういった骨付き肉というのは滅多に買うことはありません。というか、そもそも牛の骨付きブロックなんて「デカすぎて」扱いきれませんし、保存場所も作業スペースもありません。
業者ならいざ知らず、一般人ではまず手に入れることができませんしね。(笑)
まあ、好奇心からナイフを買ったのですが、たまに使うぐらいですよ。
脱骨作業時のナイフの握り方
さて、ここからが本題。
あなたならどういうふうにこの短いナイフを握るでしょうか? 肉のカット時のナイフの握り方については検索すればいくつか方法を知ることができますが、脱骨作業時のナイフの握り方については書かれているサイトはほとんどありません。
まあ、それだけ需要がないというか、知る機会もないのでしょうね。
僕が「ある職人さん」から直接教えてもらった握り方は以下です。
注目してほしいのは、小指の位置 です。んで、このまま握ると以下のようになります。
この握り方をする理由は以下のようです。
まず、脱骨作業というのは骨を引き剥がしながらやるのですね。つまり、奥の方から自分側へ引き寄せるように骨を剥がすのです。自分の体重を生かして浮かせていくのですよ。
少しずつナイフを入れて浮かせて、そして骨を自分側へ引き起こすように作業します。
その時にナイフを全部の指で握りしめるように持つと、刃先が思いっきり自分の腹部へ向かうようになります。
これが非常に危険で、下手をしたら「切腹状態」になる恐れがあるのですね。
なので、刃先が絶対に自分に向かないように、こういった握り方をするのです。
知らなかったでしょ?(笑)
こんなこと覚えたって、いつ役に立つんだよ?(笑)
そうですね。。ムダ知識かもしれないっすね。。
コメント