
まだあんまり履いてないスニーカー
底のソール部分がはがれちゃったんだよなー

これは本当によくある症状ね。
ほとんど減ってもいないのに捨てるのはもったいないわ。
はい、スニーカーの基本構造は、足を包む生地部分と底のゴムというかプラスティックみたいな部品がくっついてできています。
この底と生地を接着剤で結合しているので構造的にはがれやすいのです。履くときには結合部分に負担はかかりませんが、脱ぐときにはどうしても踵のソール部分に負担がかかります。
これがソール剥がれの原因にもなっています。
スニーカー底の剥がれ修理にはボンドが有効 しかし完璧な接着にはコツがいる
そのコツとは、ボンド塗布後のプチ乾燥と圧着度合いです。あと、下処理としての、接着面の掃除、「磨き作業」も重要です。
接着面の下処理とは?
まず、はがれちゃったソール部分とインナー部分、これを完璧に分離します。
なぜなら掃除しにくいからです。
中途半端にひっついたまま接着作業すると、汚れがついたまま再接着するかたちとなり、これが接着不良の原因となります。なので、古い接着剤のカスとかを溶剤で溶かして拭きとらなければなりません。
また、接着面を(ミクロレベルで)凸凹状にして、接着力を強化する働きもあります。
接着前の掃除には、たぶんベンジンのような有機溶剤で拭き取ると上手くいきます。(塗装用のシンナーでもOK)ちょっと臭いので換気に注意してください。
また、目の細かいペーパーで優しく磨くのもよい。磨きは両面ともやります。かなり面倒ですけど仕上がりに確実に差が出てきます。
最初の動画の兄ちゃんは、これプロですかね?(笑)オリジナルじゃないソールを他のシューズに移植しちゃったりするんですよ。
これを「ソールスワップ」と言っていたような気が・・w まあ、趣味だとしたら、相当変わった趣味だなと思いますw
ボンド塗布後のプチ乾燥とは?
ボンドは絞り出した直後は粘着度があまり高くありません。成分の溶剤がある程度乾燥して抜けていくにしたがって粘着度があがります。
したがってすぐに貼り付けても圧力をかけ続けていないと結合が弱くなります。
だいたい表面が乾いてきて手にくっつかなくなったら頃合いです。だいたい乾燥に15分ぐらいかかります。一気に貼り付けましょう。
ポイントとしては接合面の両面にうすくひろげて塗ること。広げるためには捨ててもいいような、うすいヘラ状のものを用意します。
接合面の圧着について
スニーカーの場合、「履いて体重をかければいい」 と思いがちですが、これはあまり良い手ではありません。
理由は、靴幅がいっぱいに広がった状態で圧着しないとソールと布のあいだに隙間ができるからです。
解決策としては、接着後に靴の中にボロ布、もしくは新聞紙などをパンパンになるようにつめていきます。
ポイントは「パンパン」 ですw
靴幅がパンパンに膨らむまで詰め込みます。なぜこんなことをするかというと、適度な圧力をソールの隅っこまで行きわたらせるためです。
ここが甘いと接着後にソールと布部分のすき間ができちゃうんです。
仕上げとして、パンパンに膨らんだ状態のまま、縛り上げますw 荷造り用のヒモなどで隙間ができないようにがんじがらめにしてやってくださいw
これで完璧といいたいところですが、おそらく詰め物をしたときに余分なボンドがはみだしてくると思うので、手早く拭きとってしまいましょう。
はみ出し状態のまま放置しておくと、あとで除去するのに手間がかかります。
参考で挙げた動画では、シューズの型みたいなモノを使って接着面に圧をかけているようですけど、そんなものはたぶんみんな持ってないですw
また、靴型みたいなやつに上からかぶせて、裏側からハンマーで叩いたりしてる。もちろん、こんな道具を普通は持ってないですよ。
だから靴の中に詰め物をして接着面に圧をかけるというワケ。靴の型が崩れるという心配もありますけど、他に良い方法があればそっちを試してねw
ボンドは何を使うのがベストか?
ソール剥がれに対応した良いボンドがたくさん販売されていますが、僕自身はボンドの質にはそれほど差はないと思っています。
ポイントはやっぱり接合面のならしと、プチ乾燥、および圧着法にある。
こだわる方は、プロの修理屋さんから直接「何を使ってるか?」聞いてくださいw たぶん、いろんな動画で紹介されてるはず。
僕は、ボンドはホームセンターによくある小西ボンドのGシリーズでいいと思ってるけど。
接合面にスキマができてしまった場合の処置
あんまりおすすめではありませんが、ソールと布地の境界部分に隙間ができてしまった場合の処置を書きます。
シリコンシーラントって知ってますか? 住宅の水回りなんかの工事で設備屋さんがよく使うようなパテです。
下の写真は僕が実際に使ったもの。これはデカくて工事用のヤツですw

シリコンシーラント
コイツをですね、隙間に埋め込んでいきます。接着力もありますし、乾燥すればゴムみたいになるので動きに支障はありません。
難点としては、キレイに仕上げるにはマスキングをしないといけないことぐらい。
ちょっと面倒ですが、養生テープという紙ばんそうこうみたいなテープでシリコンを付けちゃいけない部分を隠します。
とはいっても隙間部分がきれいな直線になるように貼るだけ。パテ埋めする部分だけ出して、そのまわりを保護していく感じですね。
やり方は、隙間にシリコンを盛って、余分なシリコンをヘラ等で除去する。その時に隙間にシリコンを押し込むようにします。
きれいに埋めたら養生テープをはがして乾燥させます。一晩寝かせればOKです。
チューブ式のシリコンシーラントもホームセンターで簡単に手に入りますので試してみてください。色が何種類かありますので注意ですよ。
※ シリコンシーラントは試してみたのは事実なんですけど、やっぱり耐久性に問題があるかもしれません。時間がたつとどうしても劣化しますね。。
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