なんでも弾ける万能ギタリストが常に魅力的ではないワケ
世の中にはなんでも弾きこなすことができるギタリストが存在します。とりわけその才能を職業としている人種に「スタジオミュージシャン」 と呼ばれる方々がいます。
これは非常に細分化されていまして、「何々を弾かすなら誰それ」 という具合に音楽プロデューサーによってオファーがされています。
一般的にいってスタジオミュージシャンというのは自己主張が許されず、常に「求められているモノ」 に対して、どれだけ的確に応えられるか? というところが価値基準となります。
したがって相手の心というか目的というものを的確に判断できる「洞察力」 も必要となります。
スタジオミュージシャンとしてオファーを受けている方、あるいは長年サポートミュージシャンとして仕事を続けている方々は、ほぼすべてと言っていいぐらい、この洞察力に優れているはずです。
今回はギタリストとして活躍されている「ある方」の動画を貼っておきましょう。
音楽としては非の打ちどころがない完成度!! だがなぜかツマラナイと感じるのは僕だけだろうか?
先に挙げた動画、どうお感じになりましたでしょうか?
動画の製作者である 鈴木健治さんはプロのギタリストです。詳細は以下で確認してください。
僕が言うのもアレなんですけど(笑) とても上手いギターを弾く方です。僕が思うにタイプとしてはスティーブルカサーとか、古くはラリーカールトンとか・・まあ、やらせれば何でも弾きこなすタイプのギタリストではないかと思っています。
ロックもOK,ジャズもやる、おそらく演歌などの歌伴も普通にやるでしょう(笑)
まあ、ギター職人として生活してますからね、オファーがあれば誠心誠意、それに応えるという姿勢で仕事に臨んでいるわけでw
おっさん、何が伝えたいのか分からないよ?
んで、おっさん、スタジオミュージシャンっていうのをバカにしてるの?
いえ、バカにはしていません。あれぐらい上手くなるためにはそれ相応の時間がかかっていますし、気が遠くなるくらいたくさんのジャンルの音楽を聴き込まなくてはなりませんし、それなりに自主的に研究もしなくてはなりません。
並みの努力ではスタジオの仕事なんかできないことぐらいは理解しています。
ただ、アーティストとして考えるならば、他人のサポートをしてばっかりで、つまらなく感じることはないのかな? とは思いますね。
もっと「自分の音楽とはなんなのか?」 ってところを追求したくないのかな? と思うのですよ。はっきり言って、「上手いけど個性がない」
僕も過去にスタジオミュージシャンに憧れていた時期がありまして、いわゆるフュージョンギタリストを聴きまくっていたことがありました。
ペントニックスケール主体のロックフレーズから一歩抜け出して、ジャズ的フィーリングでソロを取れるギタリストになりたかったんですね(笑)
でも、ある程度、経験値を得て成長してくると、それでは物足りなくなるんですよ。なんというか情熱、熱量、パッションとでもいうべきか、「僕は本当になにを弾きたいんだろう?」 って自問するようになるんですね。
「スラスラと指が動いて弾けるんだけど、なにも感じない・・なんか違う・・」
「僕がやってることは音楽じゃなくて、ギターで指を動かしてるだけ・・なのか・・?」
そう、そこに、その行いに パッション、ひらめき のようなものがないのですよ。。というわけで、先に挙げた動画にはまったく感動しなかったワケで。。
とっても上質なギターサウンドなんだけど正直言ってツマラナイ。。鈴木先生ゴメンナサイw
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