ギターチューニングのやり方 いろいろあるよ。
いまさらながらのギターチューニングの話。
基本中の基本の話なんですが、ギターってチューニング、けっこう難しいと思います。今時、音叉使って合わせる人はまずいない。
おそらく機械式、デジタル式のチューニングマシンを使って音と目盛りの両方を確認しながら合わせるのが普通じゃないかと思います。
私もチューニングマシンは持っています。だけど現在はほとんど使いません。なぜなら、「あんまり信用していない」 からなんです。
機械は絶対、音をはずしはしません。それは分かっているんだけど、やっぱり自分の耳、聴覚のほうを信頼する。
音叉とか、あるいはピアノ、それに原曲のキーが分かっている場合は、そのサウンドを頼りにチューニングの音を採ります。
この方法でサウンドが合わせられれば問題なし。機械を使うのはあくまで確認のためだけであって、機械では合うのに、いざコードを鳴らしたら実際のアンサンブルで 「なんか違和感がある」 ってのは一番ダメなパターンだと思いますね。
少々の周波数のゆらぎがあったとしても、耳で違和感をキャッチできないレベルであれば全然OKだと思います。
ギターにおける調音のいろいろ
一般的にいうと、調音には二通あります。ひとつは 「普通のチューニング」 で、異なる弦において同音になる箇所で合わせる方法。
もう一つは 「オクターブ調整」 で、弦長とフレットの位置を調整するやり方。これは主にブリッジの位置をわずかにずらすことで調整します。
次に私の場合の調弦について書いてみます。
ゲージの太さと弦高をまず決める。
まず最初になんの弦を使うか、これを決めます。一般的なエレキですと、1弦の太さを基準にいうと、だいたい 0.09~0.12 ぐらいだと思います。
ゲージが決まったら次に弦高を決める。これはかなり個人の感覚によるので、どれぐらいがベストなのかは一口じゃ言えないです。高音域での弾きやすさを考えると、あんまり高めでもやりにくいですし、下げすぎるとビビりも起きやすいので適当なところで妥協する必要がある。
弦高が決まったらひとまずチューニングします。
ブリッジをいじって弦長を調整する。
ざっくりと調弦したら、オクターブ調整をします。実音とハーモニクスが一致するように弦長を調整する。
ハーモニクスというのは倍音のこと。これは弦長に対して正確な位置で鳴らすと必ず正確な音が出ます。12フレットの位置というのは弦長をちょうど半分にする位置なのでオクターブ高い音が出ます。3分の1の位置で鳴らすと5度のサウンドです。一般的にいうと12フレットのハーモニクスと実音が正確に一致していれば調整は終わりです。
いわゆる フレット音痴 というのは、この弦長とハーモニクスの関係がずれてることから起きます。元々のギター設計が悪いと絶対に合わないと思う。
もっと厳密にチェックするなら、ハーモニクスと実音を変えて調整します。12フレットだけじゃなくて他の箇所でも確認してみます。意外と合ってないのでやってみて下さい。この時にビブラートをかけたり、あるいは無意識にチョーキングみたいな感じになってしまうと正確に感知できないことがありますので注意。
ポジションや音程をいろいろ変化させてチェックする。
オクターブ調整が済んだら、こんどは普通のチューニングをします。これにもいろいろ方法があります。できれば一か所だけで合わせるのではなくて、いろいろな異弦同音ポジションで合わせます。
まず基音なんですが、これは開放弦ならどれでもいい。まずこれをしっかり合わせてから始めます。ざっくりとレギュラーチューニング EAGDBE にしてからそれぞれの音程感覚に違和感がないか試していきます。これである程度合わせたら次のチェックに移ります。
僕がよくやるのは 「音程を変えて違うポジションで弾いてみる」 です。使う音程はオクターブ、5度、あるいは長3度とか。
よく使うコードで 「違和感のあるなし」 だけでチェックするのもありですが、できればインターバルを保ったまま22フレット、もしくは21フレットあたりまでチェックしてみてほしい。
低音部では目立たない 「音程のズレ」 ってのが、フレット間隔が狭くなってくるとかなりヤバい状況、つまり狂いが非常に目立つようになってくるのが分かります。
オクターブ調整が完璧であるならば、その狂いの原因はチューニングにあります。逆にチューニングが正確なのに、ポジションを上げると狂いが目立ってくるならばオクターブ調整が甘い。このあたりの見極めは経験上かなりむずかしい。
チューニングに凝りだすと微妙な差異にイライラさせられますけれども、大事なことなので耳の訓練を兼ねてしっかりやりましょう。
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