ギター演奏能力と自己プロデュースについて
最近は音楽そのものよりも、それをどうやって聴かせるか? あるいは 魅せるか? という方面に興味があります。それは決して音楽への思いが薄れたということではなくって、音楽を続けるうえでの目的といいますか、動機の面で重要なことなんじゃないかと考えるわけですね。
つまり、練習やら訓練を続けて 「それでどうすんの?」 ってな話ですよ。
特に楽器演奏者、まあギターもそうだし、他の楽器もそうなんだけど、ヴォーカルをとらないバック演奏だけする人なんかは特に 続ける目的 っていう部分で、ひとりになっちゃうと何をしていいのか進路を見失しなってしまうように感じます。
自分ではヴォーカル取らない人は、ソングライターとして生きる道もあります。他のアーティストに楽曲を提供したりね。そうじゃない場合は、バンドのギターとしてやるか、もしくはソロとして(ある程度の対応力が必要だが)助っ人ギターとしての道もあります。
もうひとつは、自分の楽器、僕の場合はギターだけど、それを前面に押し出したワンマンバンドという道。腕が立つならそういう道も悪くないです。自分で音楽的アイデアを形にする能力が絶対的に必要ですが。ある程度、他の楽器などにも精通している必要もあると思いますね。
バンドリーダーとしてサウンドのヴィジョンを明確に伝えるだけの技量や知識は絶対必要です。じゃないと好き勝手にやられてぐちゃぐちゃになります。ちゃんと伝えても勝手に解釈されてイメージとはかけ離れたものにされたことは何度もありますけどね。
ギターヒーローになりたい病
「何バカなこと考えてやがるんだ? ちゃんと仕事しろ」 と感じる方は大勢いることは分かっていての話だけど・・・
ギターファンというのはやっぱり無くならないです。いくらAIが進化しても、いわゆるギターヒーローを求めるリスナーの存在というのは今後も変わらないと予想します。
エリックジョンソン、アランフォールズワース、イングウェイマルムスティーン、スティーヴヴァイ などなど、ギター界には独自のサウンド、世界観を持ってソロ活動をする人たちがいます。パットメセニーでさえもそうだと言える。
そしてそれらはファンに支えられビジネス的にも成功しているように感じます。
音楽性といいますか、実力が伴わないものは、もちろん認めてはもらえないのでしょうけど、それにも増して セルフブランディングとか自己プロデュース能力というのも彼らの活動を支える大きな柱になっている。
つまり、彼らは自分のプレイを 「どう観客に魅せるか?」 ってとこをよく研究してる。あ、そういう意味じゃ マイケルアンジェロ? ってのもすごいと言えますね。(笑)
演奏能力が高いのはもう当たり前であり、ショウビジネスとして成立させることができないミュージシャンというのは裏方として音楽に携わるしかないんじゃないかなぁ。もしくはインストラクターというかギター講師か。そういうのはうじゃうじゃいると思いますけどね。
何をどう聴かせるか? 魅せるか? 上手いだけじゃ生き残れない。
結局、何が言いたいのかというと、もう上手にプレイするってのは普通なんです。できるのが最低ライン。しかし まあ、できなくても音楽はできますから悲観する必要はないです。
要するに、アイデアといいますか、コンセプトというか、それがオンリーワン であればいいのですよ。そこに存在意義がある。
音楽ジャンルというかスタイルはもう十分細分化されているようですが、これからもっと細かく細分化していくんじゃないだろうか? もう知らないアーティストだらけ。いろいろ聴きたいんだけどね。
コメント