禁煙すると体重が増える? 科学的根拠はあるのか?

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オレ、たばこやめようと思ってるんだけど

禁煙すると太るって本当なのかな?

そうね、禁煙とダイエットの関係ってどうなのよ?

本当のところを知りたいわね。

禁煙すると太るという説に科学的根拠はあるか?

まず、以下の引用をご覧ください。

【体重増加の仕組み】
禁煙すると太りやすくなるのは何故でしょうか。
ニコチンには脂肪組織に脂肪が貯まらないようにする抗肥満作用があり、禁煙によりそれが解除されるため
②味覚や臭覚が改善され、おいしさが実感でき、食欲が亢進するため
胃粘膜微小循環系血行障害が改善され、胃の調子がよくなり栄養分の吸収が促進されるため
④口寂しさを癒そうと、食物摂取量や食事回数が増加するため
⑤禁煙自体がストレスとなり、精神的な安定を食べることに求めてしまうため

上記の内容はグーグル検索「禁煙 ダイエット」の検索結果1ページ目にある記事

ソニー健康保険組合

から、そのまま引用しています。(赤字は僕がマークした箇所)

じつは、上記の内容、たくさんのサイト、ブログにそのまま引用されてまして、その真偽について問うている記事は簡単に見つけることができません。

科学的根拠が欲しい箇所が赤字のところです。

  1. ニコチンの抗肥満作用
  2. ニコチンによる胃粘膜微小循環系血行障害

ニコチンの抗肥満作用に関する科学的根拠とは?

禁煙治療中の体重増加に関連する因子についての検討

上のリンクは どうしてニコチンが肥満を抑える作用があるのか? について論じている文献です。

要約すれば以下となります。

  1. ニコチンには食欲を抑制する効果がある
  2. ニコチンは脂肪燃焼を促進する効果がある
  3. したがってニコチン摂取をやめる(禁煙する)と、脂肪燃焼を促進するスイッチが切られ、食欲を抑制する機能も弱くなる
  4. その結果、体重増加する(一般的表現では「太る」)

上に挙げた資料からニコチンの作用に関して重要だと思われる個所を原文のまま引用します。

ニコチンは視床下部外側野に作用して食欲を抑え22)、視床下部弓状核ニューロンにある摂食促進ペプチドであるneuropeptide Y (NPY)に対し抑制的に働くことなどが報告されている23)。

また、ニコチン受容体が活性化されると白色脂肪細胞および褐色脂肪細胞における脱共役蛋白質1(uncoupling protein 1;UCP1)の発現を促進し、熱生産を亢進する

上の引用、ちょっと専門用語が多くて分かりにくいです。とくに二つ目。これは何かというと・・・

ニコチンには体内の脂肪を燃やす働きを促進する作用がある

ということ。

「白色脂肪細胞および褐色脂肪細胞」についての説明は下記のリンクが分かりやすいです。

脂肪燃焼組織・褐色脂肪の食品成分による活性化と抗肥満効果

ニコチンの抗肥満効果については直接言及していませんが、脂肪燃焼についてのメカニズム、そして食品成分との関係について詳しく書かれています。

二つ目の 胃粘膜微小循環系血行障害が改善され、胃の調子がよくなり栄養分の吸収が促進されるため太る説

これに科学的根拠はあるか?

喫煙と消化器疾患

上に挙げたリンクが回答ですね。喫煙と消化器疾患とは深い関係があります。ニコチンの消化器官に対する影響がいくつも専門的知識で述べられています。

重要なポイントをまとめます。

  1. 喫煙によって胃粘膜の血流低下、粘液量の減少が認められる
  2. ニコチンは他の因子と合わさって消化器官の疾病のリスクを高めている

喫煙によるニコチン摂取が胃の働きに悪影響をもたらしていることは間違いないようです。したがって、「禁煙することにより胃腸が正常になる→栄養の吸収が促進」には科学的根拠があるということになります。

結論 禁煙すると太る説には科学的根拠がある!!

以上、禁煙すると太るのか? について科学的根拠を調査しました。情報元はJステージです。国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が構築した日本の科学技術情報の電子ジャーナル出版を推進するプラットフォームからの情報を基に書いています。

情報の信頼性については研究途上のものも含まれているので注意が必要です。


以上これらのことを逆に捉えると・・・

喫煙でニコチンを摂取すると痩せるのか? ということになりますけれども、それは本末転倒であり、痩せるために健康を犠牲にすることになってしまいます。

くれぐれも勘違いしないように。

 

 

 

 

 

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