ブリッジアンカーの抜き方 テイルピース型ブリッジのアンカーとアースについて

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フライングVのボリュームポットを新しいものに変えるために電装関係をいじっていたら、ブリッジアンカーに接続してあったアース線が切れてしまいました。

これまでの グレコFV-900メダリオン 再生復元に関する記事はコチラですぅ。w

エレキギター フライングV 日本のコピーモデル グレコFV-900 メダリオン

なにせ40年以上も前の国産ギターですからねえ。それなりに経年劣化してあっちこっちガタガタです。

いくらノイズに強いハムバッキングピックアップであっても、アース線はちゃんと処理しないとノイズはひどくなります。仕方ないのでもう一度アース線を通すためにブリッジアンカーを抜くことにしました。

フライングVとかレスポールのようなブリッジが固定してあるタイプのギターというのは、大抵の場合、ブリッジアンカーに接続したアース線が細い横穴を通ってポットに接続してあります。

この細いアース線がポットをいじった衝撃でアンカー部分で折れてしまったようです。

グレコ FV-900 メダリオン の内部

 

下側の列の真ん中がトーンのポットなんですが、そこからぴょーんと伸びてる裸の線がアース線。

これがボディに開けられた細い穴を通ってブリッジアンカーに接続されています。

製造されてから45年ほど経っていますからね。相当汚いです。それにパーツ類も古い。古すぎるw

結果からいうと無事アンカーは抜けたんですけど、これからアンカーの引っこ抜きをやろうという方のために注意点を書き留めたいと思います。

初のブリッジアンカー引っこ抜き、アンカー本体は絶対に回しちゃいけない

大失敗した初のアンカー引っこ抜き作戦。アンカー埋め込みの基本構造を知らなかったためにアンカーの縦溝部分に接する木部を削ってしまいました。

 

ブリッジアンカーは、回しちゃイケないんですね。グリグリと回しちゃうと、せっかくのゆるみ止めのアンカーのギザギザ部分でボディ本体の木部が削れてしまいます。

まずはブリッジアンカーの構造を知ろう

ブリッジアンカーはボディに縦にまっすぐ打ち込んであります。ギター本体に密着させるために縦溝が彫られていて、きつく打ち込まれています。

アンカーを抜く原理は、ワインボトルのコルク抜きと同じ原理。たとえばボルト側の位置を変えずに締めこむと、ナット側がボルトの頭側に近づいてくる。逆にナット側を固定してボルトを締めこむとボルトのほうが沈んでいきます。

このナット側が要するにブリッジアンカー本体と考えればいい。ボルトの頭の位置を変えずに締め付けた場合に、ナット側がボルトの頭側に近づくように細工を考えます。

ブリッジアンカーは固定されているので、ボルトを締めると単純に言ってボルトが沈みこむだけです。

ボルトを締めても沈まないようにするには、あらかじめストッパーをボルトの下につけて固定しなければなりません。このストッパーにあたるのがワッシャーです。そしてワッシャーも固定されていなければなりません。

ボルトを締めこんでも下に向かって入っていかないように、アンカーに塩ビ管で作ったパイプをかぶせ、その上に丈夫なワッシャーをかませて固定する。ボルトを上からワッシャーを通してアンカーに少しねじ込みます。ボルトとアンカーはネジでつながっているので、ボルトを締めれば必然的にアンカー側が上に引っ張られ、上に出てきます。

ブリッジアンカーについての参考ブログ↓

ブリッジアンカーを抜いた。

スタッドアンカーの抜き方

ポイントをまとめると以下(分かりにくかったらゴメンナサイ。。)

  1. ボディを保護することを忘れてはいけない(参考として、たとえば牛皮のようなものをアンカー部分だけくり抜いたようなものでボディを保護する。)
  2. アンカーを包み込める大きさ(内径)のパイプ状のものを用意すること
  3. パイプに重ねるワッシャー状のモノ、いわゆるストッパー代わりの板を用意する。当然ですが、ちゃんとボルトが貫通するように穴が開いていなければならない。

以上3点がポイントかと思われます。

 

ブリッジアンカーはネジ式で埋め込まれてはいません。ただ真っすぐに穴に打ち込んであるだけ。きっちり固定するように縦溝が刻まれている。

グレコFV-900メダリオンのブリッジアンカー

上の写真が実際に抜いたブリッジアンカーです。アンカーの下部が錆びて黒くなっています。

縦溝はアンカーの上部にだけ入っています。これがアンカー固定用のミゾってわけですね。

だから回転させてしまうとボディ木部についた縦溝をぜんぶ潰してしまって、差し込みが甘くなり、ギター本体との密着度が低下する恐れがあります。

それにブリッジの高さ調整のたびにアンカー本体がクルクル回ってしまうと調整もできなくなります。

ブリッジアンカーとアース線の関係はどうなっている?

僕のフライングVの場合は、きつく打ち込んであるアンカー本体の脇にアース線が挟まれている状態でした。

 

つまり「アンカーと木部の間にきつく挟み込まれて」いた。きつめに打ち込まれていたので、その圧力で抜けなかったんだろうと思います。

先にアース線を細い横穴に通しておいて、下側に折り曲げて挟み込むというやり方。

直接ハンダで固定するとか、バネを仕込んでおいて下のほうから密着させるとかいろいろ方法はあるようです。

ここの接点が上手くいってないと、アースされてるはずなのにやたらノイズが大きいとか、いろいろ問題になってくるらしい。

テイルピース型ブリッジのギターを使っている方は要チェックですねー。

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