デカい牛肉を一般人が買うにはどうすればいいか?

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デカい牛肉は食肉卸問屋で直接買え!

この記事は ”デカい牛肉のかたまりを自分でさばいて食ってみたい” という方に向けて書いたものです。牛肉のかたまりを食べれる状態にするには専門的な知識と道具が必要です。

そして、何よりも ”欲しい部位を買う” ことができなければなりません。一般的なお肉屋さんでは、この需要を満たしてはくれません。なぜならお肉屋さん、食肉小売店においては ”精肉” にして売ることが仕事だからです。

右から左へ手をかけずに横流しするケースもあるのですが、それでは付加価値を付けることができず、利幅も小さいので、あんまり ”おいしい仕事” ではないわけです。

あんまりおすすめはしませんが、出入りのお肉屋さんで一度聞いてみてください。案外すんなり要求をきいてくれるかもしれません。できれば 「こんなものが欲しい」 というように写真を見せてあげてください。一発で要求を理解してくれるはずです。

では、どうやって ”デカい肉” を手に入れるか? まずは購入編ということで考えてみましょう。

デカい塊肉 購入編

まずは ”デカい肉” について説明します。

あなたはデカい肉と聞いて、どんな肉をイメージしますか? 一般的に牛肉のブロック肉というのは、すでにカットしてあるものを指します。大きな部位をさらに細かく分割したものですね。それをさらに、いくつかにカットして、はじめてスーパーなどに並ぶ一般的なブロック肉になります。

ブロック肉には流通のそれぞれの段階において ”姿” があります。したがってブロック肉の概念も、その流通段階において変わってきます。

第一段階

これは枝肉といわれます。丸々一頭の牛を真っ二つに縦割りしたものがこれにあたります。通常の場合、冷蔵保存され、真空包装などの処理はされていません。というか包装は無理なんです。不可能なんですね。

だからトラック輸送などでも、ちょっとしたカバー(牛肉専用につくられた生地)で包まれてそのままの姿で冷蔵輸送されます。

第二段階

これはいわゆるボックスミートといわれるものです。大まかに分割された各部位を真空包装して箱詰めにされたものです。

第三段階

ボックスミートの形状から、さらに細かく用途別に分割されたもの。いわゆるスペックと呼ばれるものです。スペックというのは、たとえばすき焼き用とか、焼き肉用とか、そういう調理方法によってベストな形状にカットされたものを指します。

第四段階

これはスペックをさらに家庭用にカットしたもの。ローストビーフ用とか、ステーキ用とか、そういうものです。

おそらく ”デカい肉を自分でカットして食ってみたい” という需要は、第二段階の姿を指していると思われます。なのでそのボックスミートという形状の肉を手に入れる方法について書きます。

ボックスミートをどうやって買うか?

先ほど書いた通り、一般的なお肉屋さんでは個人には売ってくれません。これが例えば焼き肉屋とかの外食産業を相手とするなら、業務用卸として売ってくれるはずです。

僕が思いつくベストな方法・・それは直接、食肉卸業者に交渉してみることです。食肉卸業者っていうのは流通段階でいうと、食肉小売店に卸す仕事をしているところ。

どこの業界にもあるとは思いますが、食肉の世界にも業界特有の商習慣があって食肉卸業者はまず個人には売ってくれません。

なぜなら、自分が卸している食肉小売店の仕事とバッティングするからです。バッティングというのは仕事内容がかぶること。つまり自分のお得意さんの仕事を奪ってしまうことになるからですね。

いきなり電話で聞いてみてもいいのですが、まず断られると思います。

「現金決済するからなんとかして!」

といえば可能かもしれません。しかし、できれば知り合いを通じて交渉してもらうのが一番いいと思います。

価格の有利さからいえば、この方法が一番安く手に入ります。しかも牛肉のグレードに関してはハナマサなんかで選ぶよりもはるかに良いモノが手に入ると思います。あなたに牛肉のグレードについて知識があればの話ですけど。

ただし、いくら安く手に入るといっても、それなりに良いモノは単価も高くなることは理解しておいたほうがいいです。

ボックスミートの重量は もも肉でだいたい一本10キロはあります。うで肉だと20キロ弱、ばら肉にいたっては ナカバラ、外バラ 合わせて30キロ~40キロぐらいにはなります。

肩ロースは30キロ、本ロースならリブロース10キロ、サーロインなら15キロぐらい・・いや もっとあるかも。。和牛はとにかくロースが肥えてますからね。牛ヒレ(フィレとも書きます)は、およそ4キロ といった具合です。

価格について ここだけの話

さて、以上 大まかですが ”デカい肉”の購入についてアイデアを提案しました。気になるのは価格ですね。ここでは ぶっちゃけ話をしましょう。

ボックスミートの値段はいくらなのか?

牛肉というのは、その時々の相場によって変動しています。たとえば冬は鍋需要が高まるので、いわゆるスライス肉向けのパーツが高くなります。

同じように夏場になるとバラ肉など、焼き肉に向いた商材が品薄となり、相場が上昇します。

相場変動の話とはちょっと変わりますが・・

ボックスミートの価格の例として以下を取り上げてみます。

ステーキ用として、和牛A4ランク ランプ・・らんいち とか、ラムイチ などで呼ばれる部位の卸価格は・・

1キロあたり 3000円は超えているはずです。したがって、この部位をまるごと買うとすると10キロで3万円以上にはなります。

これを精肉店で買うと およそですが 1キロあたり 8000円 は超えてくると思います。単純に仕入れ価格の2倍以上には確実になってると思います。もちろんちゃんと食べれるように整形がしてあることが前提のはなしです。

これを高いと感じるか、あるいは 「こんなものか」 と感じるか? どうでしょうか。

単純にいえば、卸で買うほうがはるかに安く感じると思います。10キロで8万円のものが3万円で買えることになりますからね。

これは整形における歩留まりを全く無視した計算であることに注意してください。

購入編まとめ

デカい肉が欲しければ卸問屋に直接 交渉してみましょう。

ただし、言っておくけど家庭の台所では ”さばき切れない” です。デカすぎるので。。それに保存も考えないとヤバいです。

あなたのお家の冷蔵庫・・どんだけスペースがありますか?

牛肉の保存にもいろいろテクニックがあるんですよ。まずいえること、それは家庭用冷蔵庫の温度では牛肉はすぐに傷みます。理想的な保存温度は 0度 です。これを氷温といいますね。

凍るか、凍らないか。それぐらいの温度で管理しないとまったく日持ちがしないということを考慮してください。

あと、包装ですね。理想は真空包装であること。有機物は空気中の酸素に触れることで ”酸化” していきますので。

まだまだ保存テクニックはあるのですが今回はここまでです。追記があればまたします。

おわり。

追記 ブロック肉の真空包装による保存について

プロがやってる肉の真空包装のやり方とは? を書きました。

ブロック肉を 腐りやカビ、それに 冷凍焼け などから守って生状態のまま保存する方法です。

ちょっと道具は必要なんですが、生状態で長期保存できる方法です。

追記 牛肉には「賞味期限」「消費期限」がある・・・これは食肉卸問屋でも事情は同じで、早期に見切り処分をしたい時がある

あ、ちょっと大事なことを書き忘れていたので追記しときますね。

この記事では「個人が整形前の大きな牛肉ブロックを買うためにはどうすればいい?」ということをテーマにしています。

まあ一つのテクニックではありますが、それは「在庫処分品を買う」というもの。どんな業界にも、特に商品特性が「時間経過によって劣化していくもの」に関しては「たたき売り」という商習慣があると思います。

これは食肉にもありまして、消費期限が近づいてきたモノに関しては「価格が安くなる」という傾向が強いんですね。

 

安くしとくから早く使って!

ってヤツね (笑)

いわゆるお買い得ってやつ。

 

んでもって、営業マンがそういうモノを冷蔵車に積み込んで、「どうですか? 要りませんか?」って売り込みにくる時があるわけですよ。

まあ彼らは基本的にお得意先にしか営業はしませんが・・・個人でもね、事前に「食肉卸会社」に連絡先を伝えておいて、仮に処分品が出た場合に、「処分先」としてリストに載せてもらって、それを購入するという手段もありますね。これが可能かどうかはわからないけどw

まあ、ぶっちゃけ現金決済であれば「どこに流しても問題はない」わけですから。個人で会社とコネクションをつくるのは難しいかもしれないけど、肉屋から買うよりは相当安く手に入れることは可能です。

 

 

 

 

 

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