牛肉のトモバラをさばく! バーベキュー用の串焼き肉をつくる

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牛肉のトモバラ肉って知ってる? おいしい肉がとれる部位だけど脂肪も多い部位

さて、今回、交雑牛の「中バラ」と呼ばれる部位を入手しましたので、これを焼き肉、バーベキュー用の串焼き肉としてさばいてみました。

 

え? 今回は黒毛和牛じゃないの?

交雑牛って表示はよく見かけるけど、

どれくらいのグレードなのかよく分からないなぁ・・

 

はい、簡単に言うと、交雑牛は「和牛とそうじゃない牛との混血」です。

交雑というネーミングだけみると「ああ、雑種か・・」となりますが、じつは食用牛肉としてはグレードは高い方です。当然値段も高くなります。

ただ、モノによっては品質が安定しないことが多いです。しかし良いものは本当に良くて、和牛と一見しただけでは違いが分かりにくいものもあります。見た目だけではなくて風味も当然ながら良いですよ。

ちなみに業界では「F1」と呼ばれています。読み方は「えふわん」です(笑) 意味は「第一世代」であり、この品種には第二世代というように繁殖させることはありません。(一部あるかもしれないが)

基本的に第2世代とかになってくると、黒毛和牛の血統が薄くなって、あまり良い肉質が期待できなくなるからという理由で第一世代のみ作られているようです。

交雑牛のトモバラ その「中バラ」という部位をさばく

では、さっそく「中バラ」のさばきに入りましょう。以下が全体写真です。

 

これで15kgぐらいはあります。デカすぎて冷蔵庫には入りません(笑)なので、小さく小割りしていきます。

まず、「カブリ」 と呼ばれる比較的硬い部位をはずします。

 

手でひっつかんでいる部位がカブリです。わかりますか? つぎに、味の良い上バラとしてとれる部位と、肋間筋といわれる部位をはずします。

上は、はずした「上バラ部分」を焼き肉用にカットしているところ。この部分は縦でも横でもどっちに切ってもいいところです。

もっと分厚くカットしてもたぶんイケる。

 

これはですね、取り外した「肋間筋」です。 このままでは食べられないので、もっと脂肪分をトリミングします。あと、骨肌といいますか、筋とか、硬い部分も付いている時があるので、指先で確かめながら丁寧に除去していきます。

おいしい肋間筋で牛肉の串焼きをつくる

上の作業で取りはずした肋間筋。これ、そのまま切り開いて焼き肉用として食べてもおいしいのですが、今回は串に刺して、串焼きにして食べます。

トリミングした肋間筋を、上の写真のように適当にカットします。これをさらに小さく縦横にカットします。

まあ、指先ぐらいの大きさが適当かと思うのですが、パクっと一口で食べれるぐらいの大きさがいいかなと。

あとはこれを串に刺すだけですね。脂肪分が本当に多いところなので、気になったら適当に取り除きながら刺していきます。

今回は60グラム刺してみました。んーちょっと大き過ぎたかも(笑)

野菜類はお好みで間に挟んでください。今ですと「ししとう」 が良いかもですね。あと、ネギ、玉ねぎなど、なんでもいいです。べつになくてもいいんですけど、色味的にあったほうがおいしそうではありますね。

 

ただ、肉と野菜は火の通りの時間が違うので、野菜を挟むとしたらもっとお肉は薄く切らないとダメかもしれません。

 

肉がごっついと、火が通る前に野菜のほうが黒焦げになる恐れがあります(笑)

先に切った上バラは以下のような感じ。

どーですか? けっこう良いお肉に見えませんか? まあ脂肪分は多いんですけどね、柔らかさとか風味は良いんですよ。交雑牛とはいっても、等級が上になってくると、ほんとに見た目も味も良いものがあります。

写真のヤツもきっと美味いと思います。触った感触も全然違いますしねw

以上、牛トモバラのさばき方でした。ちなみにトリミングした脂肪分の重量は、およそ5kgでしたw

これ、みんな脂肪ですw まあ、使い道がないわけでもないのですけれど、全部捨てますw

風味は良いので、炒めモノとか、あと揚げ物の油とかね、使えないわけではないのですが、個人では使いきれる量ではありません。

おわり。

追記 カブリや肋間筋の残りの部位はどうするの?

さて、使えるところのいいとこどりをした残りの部位はどうやって処分するのか?

牛の中バラという部位は、使えない場所も多く、その多くは廃棄されます。廃棄されるほとんどが脂肪分です。

それでも比較的硬いとはいえ、赤身の部分も少しは残ります。通常であるならば、これらは「切り落とし」として薄くスライスされ、炒め物とかに使われるようにされます。

しかし、僕らには業務用のスライスする機械などありません。ではどうするか?

アイデアとしてはいくつかありまして、そのひとつが「カレーなどの煮込み用」として角切りにして使うというやり方。

切れ端肉を、板状に整形して、(いわば集成材のように)それを、サイコロ状にカットしてから冷凍保存する。

んで、使いやすいように小分けしておいて、必要に応じて使うわけです。

もうひとつは、冷凍保存しておいて、それを半解凍状態にしてから、ナイフでそぎ落として薄くスライスしていくというやり方。

つまり、切れ端肉を集めてひとつのブロック状にしてからラップなどでくるみ、そのまま冷凍します。

これを必要に応じて取り出し、ナイフでけずれるぐらいに解凍し、薄くそぎ落とすというもの。お肉は常温ではグニャグニャで切りにくいのですが、半解凍することによって、簡単に薄く切ることができます。

この場合も、小さいブロックに小分けしたほうが使い勝手がよいです。

最後にもうひとつ、それは、あらびきミンチ状態にカットしてから冷凍小分け保存する方法です。

お肉をぐちゃぐちゃに細かくカットして、それを通常のひき肉と混ぜて使う方法です。もちろんそのまま「あらびき」でカレーとかに使ってもいい。

脂肪分が残っている方が風味も良く、おいしいです。

いずれも、あとで使うときのことを考えて、小さくカット、小分け保存するのがポイントです。

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