羽衣チョーク廃業にみる客観的企業価値と主観的企業価値 NHKクローズアップ現代より

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企業価値を判断する難しさ これは企業だけの話だけではなく、個人レベルでも通用する話だ。

ここで取り上げる話題は 株銘柄 の研究にも通じると思います。しかし僕自身は株の世界はほとんどド素人なので、一般的な話としてレベルダウンして書いてみたい。主眼は 個人レベル での強みを生かすことにあります。

企業価値

何かの事柄について将来性がないと判断した場合、人はその事柄から離れていき 結果として人気がなくなって、そして消滅する。

当たり前の話ですが、需要のないものはどんどん姿を消していきます。例としては 小売店。これだけアマゾンなどのネット販売が身近になってくれば、よほどの独自性がなければ地域で生き残っていくことは無理です。品ぞろえも悪く、価格の面でも勝てない店に誰が好き好んで買いに行きますか?

これはアフィリエイトの世界でも同じです。

トレンド傾向が下向きになっている事柄・・いわゆるキーワードですが、こんなキーワードでせっせとアフィリエイトしてもアクセスも少なく売り上げも上がることはありません。そして時代感覚がどんどん変化していく中でいずれ消え去ってしまいます。

タイトルの 羽衣チョークの社長も年老いてから考えました。

「うちは どこにも負けない技術を持っている。そして日本におけるチョークのシェアも大きい。しかし先行きのことを考えると事業継続を断念するしかない」

これはいま述べた通り、先行きの需要予測に基づいた決断でした。チョーク需要は黒板にしかありません。IT化が進み、授業でも電子端末が一般的になっていくだろう未来において、チョークの出番はもうない。。

そういうふうに社長は考えて廃業を決断します。そのまえにM&A 企業買収も考えましたが、提示された仲介手数料の価格を考えると決断できなかったと言っています。

この時の社長の判断は 自社企業価値の主観的判断 です。いっぽうで他者から見た企業価値判断、そして需要展望があります。

羽衣チョークの場合は 中国に進出するチャンス 展望がありました。社長は外部から指摘されて初めてそのことに気が付きます。

「そうか、中国は都市部では先進国だが、農村部ではまだまだ需要があったんだ」

あるいは後進国においてはまだまだ需要が見込めます。それにこれまで気が付かなかった需要として一部の根強いファン層の存在があります。番組の例ではスタンフォード大学の講義が取り上げられていました。つまり大学の講義では必ずチョークを使って講義がなされているという事実です。番組では羽衣チョークを山のようにストックしている様子が映されていました。

時すでに遅し。そのときにはもう会社の技術は韓国企業に売却したあとでした。この例で分かるように、価値の判断、客観的価値判断 というのは本当に難しいものです。

個人の資質レベルでこの客観的価値判断を考えてみる

僕はこの番組を見ながら次のように考えていました。

「これは企業について話している番組だが、このことを もっと小さいレベルまで落として考えてみたらおもしろいんじゃないか?」

つまり こういうことです。

本当は 能力 だれにも真似のできない技術、知識があるのに、それに気が付いていない人がたくさんいるんじゃないか?あるいは逆に能力があると思い込んで自己評価の思い込みが異様に高い人もいるんじゃないか?

自己評価を適切にできている人というのは、社会的評価と自己の評価がちょうどバランスが取れている状態を指すと思います。ここがずれてくると不満が出てきます。

「俺はもっと評価されていいんだけど・・」 「なぜ私は評価されないんだろう?」

これまでの文脈から考えると、自分をもっと生かせる環境におけばいい ということにつながってきます。需要のないところから もっと需要のある所へ環境を 自分自身を移すのです。

自分の強み、美点、道徳的特質、あるいは特殊な能力、知識を適切に評価して、それをもっとも生かせる場所へ移す。いっけんすると理想にしか見えません。しかし理想、ヴィジョンがないと前に進めないことも事実なんですよ。

目標とする事柄を毎日声に出して読み、そして書くことはヴィジョンを実現させる方法として昔から繰り返し言われていることです。そういったことにはやはり真理が隠されていると思うのです。

情報を集めて特性を生かせる方向を見定める

以上、企業価値を例に個人のキャリアとかに話が進みました。まとめますと以下のようになります。

自分の持てる資源 形のあるもの ないものも含めて、それらを正当に評価するためにまず情報を集める。そして、それらを最高に生かせる場を探して、そこに資源を投下する。

有形無形を問わず持てるポテンシャルで最高のパフォーマンスを発揮させるということ。そして最高のパフォーマンスを発揮させるにはどうすればいいかを考えること。

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