セイキロスの墓碑銘 

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音楽のルーツってもっともっと深くて長い歴史があるんだろうなと思う。

音楽史について、ちょっと調べものをしていたついでに セイキロスの墓碑銘 というものを知りました。詳しくはウィキをどうぞ。

セイキロスの墓碑銘

YOUTUBE でも聴けますけど、ウィキのページ右側でも音声が聴けるようになっています。

セイキロスの墓碑銘

年代は紀元前2世紀頃から紀元後1世紀頃らしい。

理屈っぽい話にはなりますが、これはおそらく ドリアン旋法じゃないかと思いますね。最初聴いたときは ミクソリディアンかな? と思ったんですが、じつはドリアンモードで 中心音を完全4度上に置いているような旋律なんじゃないかと。間違った解釈をしているかもしれないけど。

何とも美しい響きです。僕的にはコーランの詠唱にもよく似ているような印象があります。時代の流れでは当然だけどギリシャ旋法がずっと先であり、後にイスラムや他の地域にも現在に至るまで影響を与え続けている。

ちなみに墓碑銘が発見された場所は、トルコの東、いや、西ですね。ギリシャに近いところのアイドゥンという都市の近郊らしい。

アイドウン

 

地理的にはギリシャに近いですから当然、文化的にも太古から強い影響をお互いに及ぼしあっているはず。ギリシャ音楽というのは 「完全な形で残っているもの」 というのはなくて、古代の音楽として完全な旋律として残されていて再現できるのは、この セイキロス だけらしい。

 

音楽を進化論的に考えてはいけない。

あくまで一般的なイメージですけど、文化とか科学とか、一直線に過去から未来に向かって発展、向上していくイメージがあります。

最初は野獣みたいな暮らしから、だんだん文化的に洗練されて、知的で清潔で、人間らしくなっていく。

いや、僕がこのセイキロスを聴いて感じたのは、実は古代から、ずっとずっと昔から人間は人間らしくあって、それは現代人とまったく変わらない知性や感性を持っていたんじゃないか? ということ。

もちろん音楽もそうであり、古代の音楽が幼稚で原始的な叫び声や、棒を叩く音しかなかった・・・というのは誤りなんじゃないか?

原始的=ペンタトニック、5音音階の発生 とは違った意味で、こういった いわゆる チャーチモード が、どういった過程を経て出来上がってきたのか興味が尽きません。

はたしてピタゴラスより以前はどんな音楽があったのか?

 

 

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