「君が代」について あなたは聴いたことがあるだろうか? 1945年8月15日正午 玉音放送にて流れた「君が代」

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これほど重みのある荘厳で厳粛な「君が代」を聴いたことがない

突然ですが、終戦を国民に知らせるために流された「玉音放送」・・聴いたことがありますか? そう、僕らはほとんどが戦後生まれであり、リアルタイムで聴いた方はほとんどいない。

ちょっと思うところあって「改めて聴いてみたい」と思い、いろいろ音源をさがしていたところ、当時の放送のまま公開されてる音源がありました。

まずは厳粛な気持ちで拝聴しましょう。

 

玉音放送「君が代」(高音質) / "Kimigayo" played in the Jewel Voice Broadcast (1945)

 

僕は正直に言って、これを聴くと 「なんとも言えない気持ち」 になります。言葉が出ないというか、安易に「感動」とか言えないんですよね。

悪い意味じゃなくって、こう、なんというか 「圧倒的な重み」 「威厳」 を感じちゃって、軽々しく口にできないような、そんな感じ。

 

 

海外の方も演奏している「君が代」

さて、今度は現代の「君が代」 を聴いてみましょう。有名どころを二つほどピックアップしてみました。

カラヤンの「君が代」

 

カール・ベームの「君が代」

まあ、どれも悪くはないのですが・・・僕は「玉音放送」のものが一番良いと感じます。玉音放送時の演奏は、かなりテンポがゆっくりなので、重みを感じるという理由もあるのでしょう。

音楽的に「君が代」のどこがグッとくるのか?

少々、「不謹慎かも?・・」 と思ったのですが、(笑)純粋に音楽として、「僕はこの君が代という国歌のどこが好きなんだろう?」 と考えて繰り返し玉音放送を聴いていますw

まず、君が代のメロディなんですが、これは明らかにペンタトニックを意識しています。もう少し詳しく書くと、これは Aマイナーペンタトニック・・・Aを1度として♭3、P4、P5、♭7、んでルートであるAに戻るという5音音階の展開形であることが分かります。

上のスケールの主音を P4・・完全4度上の D音 からスタートする音列にしたものです。これが主旋律を形づくる基になるのですが、1音だけ違う音が使われています。それが 「や~ち~よ~」 八千代 の千の音。 ここだけペンタトニックから外れるのですね。

なぜか?

これねー、多分なんだけど、伝統的な邦楽と、作曲当時に導入された西洋的音楽理論の融合の結果、「そうなった」んじゃないかと思うのですよ。まあ、参考に以下をどうぞ。

 

 

んで、現代のスケールでいうと Dドリアン風 になっちゃった。ちなみに 主旋律だけをBナチュラルで歌わずに ペンタの構成音である C で歌っても違和感はありませんが、これを伴奏付きで歌う、あるいは弾くとやや違和感がある。

個人的感覚なんだけど、この Bナチュラル音・・・とっても人工的な響きがするのですがどうでしょうか?

さて、やや本題から逸れてしまいましたが、僕がグッとくる箇所っていうのは、つまりはベースラインと主旋律とのからみ具合が好きなんですねぇ。

ヒジョーにベタなんですが、いわゆる対位法ってやつで、問題の 「千代に八千代に~」ってところからずーっとバスライン・・低音部が主旋律にからまって動いていく感じがゾクツとくるんです。やっぱり単旋律ではこういう感じにはならない。

日本の国歌としての君が代の歴史・・・現代に聴かれる 「あのハーモニー」 を創ったのは・・

 

ですね。明治新政府の初期から「国歌」はいろいろ試奏されてはいたのですが、現在の姿に落ち着くまでにはけっこう長い年月がかかっているのですよ。

 

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