音程を正しく脳内再生、もしくは歌うことができれば完コピ、耳コピはできるはずだ
僕には悩みというかコンプレックスがあります。
それは、歌うことが苦手なのと、音程が上手くとれないことです。長年ギター弾いてますが、いまだに耳コピで音程をとるのが苦手なのです。
それってミュージシャンにとっては致命的なんじゃないの?
んー、残酷なこと言いますね? (笑) でも、致命的というわけでもない。なぜなら、間違ったまま弾き続けるということは、まず、ないからです。
弾いていてバックのサウンドと違和感なくマッチしているかどうか?
これはいくらなんでも分かりますからね。こういった感覚は楽器演奏の経験の有無にかかわらずみんなある程度は生まれ持っている。
僕が「聴きとれない」「音程がとれない」といっているのは、比較的、早いパッセージで、半音が連続するところとか、あるいはオルタードテンションなどを使ったフレーズです。
一般的に言うと、これらは「インサイド」「アウトサイド」などと言われています。どういうことか説明しますと、インサイド というのは、あるコードサウンドのなかで、完全にそのコードサウンドに含まれる音だけでフレーズを構成することであり、比較的聴きとりやすく、また間違いというか、ちょっと変わった音をそこに忍ばすと、「ある種の違和感」も感じ取りやすい。一方のアウトサイドフレーズというのは、任意のコードサウンドに含まれない音を使ってフレーズを構成する手法のことで、リスナーによっては音程を外しているように聴こえる。
このアウトサイドフレーズというのが実に聴きとりにくく、またその聴感における感受性もリスナーによってかなり変わるのですね。
ああ、それありますよね。
なんか合ってるのか、ハズレてるのか分からないようなフレーズというかメロディ・・
音楽理論的には一応辻褄が合っていてOKなんだけど、いざ聴いてみるとどうも感覚的に拒否反応がでてしまうみたいな?
こういうのが連続するようなフレーズだと、だいたいの雰囲気はわかるんだけど、正確に歌えとか、’あるいは一音ずつ音を拾っていくというのができなくなる。
当然ながら再生スピードを遅くすれば聴きとれるわけですが、通常の再生スピードでは全然聴きとることができなくなります。
なので、難しいフレーズなどを完全コピーで弾き切る方をみるとなんかモヤモヤしちゃって、「どうしてあの人はあんなことができるんだろう?」 と悩んでしまうのです。
そういうのは、やっぱり時間をかけて練習してるんじゃないかな?
どう考えても、そんなにすぐ指が動くわけはないと思うけど。それに、瞬時に音を聴き分けてるわけでもないと思うしな。。
ですよね。でも早くできてすぐに再現できる人と、全然できないか、もしくは指の動きを自分のものにするのにすごく時間がかかる人がいるのは事実です。
それにフレーズを覚える能力というのにも差があって、わりかし長いフレーズを何小節も渡って覚えられる人もいます。
そういう能力ってのは本当にうらやましいですw
もう一本、こちらは日本の方
これ、原曲といいますか元々の基本パターンは キーC のマイナーブルースです。
こちらが上のコピーの元ネタ・・原曲です。↓
なのである程度「ジャズブルースの基本」についてよく知っている方ならばコード進行であるとか、あるいは「そのコード」に対してどんなアプローチをしているか? などはだいたい分かるのではないでしょうか。
とは言っても、「実際に演奏する」というのはとてつもなく難しいことなのです。
たかがコピー、されどコピー
がんばりましょう。(笑)
追記 聴き取れないフレーズ、音をどうやってコピーするか? その具体的方法
さて、自力では耳コピーできない場合、いったいどうすれば聴きとってコピーできるのか?
まずはできるだけ原曲のテンポを保ったまま脳内記憶する努力をするとしましょう。
これは何のためにするかというと・・・それはフィーリングを得るためです。
たとえ音を正確にコピーできたとしても、この時の「フィーリング」が伴っていないとダメだと思うからです。
何を弾いてるのか正確には分からないけれども、インテンポで音数ぐらいは分かってる状態にする。
そのうえで、今度は音を正確にトレースするためにテンポを落として聴き込みます。
この時にピッチを変えずに(音高を変えずに)聴けるようにします。最近のDTMシステムを使えば簡単にできるので便利です。
これでもダメな場合は、すでに他人がコピーして採譜した楽譜を読みます。
でもこれは最終手段です。TAB譜を読み込んで手っ取り早くコピーするという手段もありますが、あまりおすすめはしません。
なぜなら簡単な手段を使うほど自分の能力が向上することはないからです。
読譜能力も上がらないし、ましてや一番大事な聴力・・音感も向上しない。
TAB譜を読むことは非常に簡単ですが、できれば おたまじゃくし・・つまり音符をフィンガーボードと結びつけて弾くように。
最初はとても苦痛に感じますが、がんばれば頑張っただけのスキルを身に付けることになります。
ギタリストで楽譜を読める方というのは本当に少ない(経験上)ましてや初見で弾ける方はもっと少ないです。
セッションなどではコード譜なしにバリバリ弾ける能力(ほかのプレイヤーが出す音を判断する聴感覚だけで弾き切る能力)が一番重要なのですが、読譜能力もあれば言うことありません。