浸水被害で泥水や海水に浸かったエレキギター・・ちゃんと治すことはできるのか?
ここしばらくの間、続いている自然災害・・不幸にも被害にあわれた方には本当に大変だなと感じています。
一日も早く平常を取り戻されることを願っています。
ところで、音楽をやっている方・・ギターだけではなくピアノとか、あるいは管楽器とか、まあその他いろいろあるけれども、不幸にも避難の際に自宅に置いたまま「汚れた水に浸かってしまった・・」という方もいらっしゃるはず。
幸いにも僕自身はそういった経験はないのですが、愛着ある愛器がめちゃくちゃになってしまった姿を思うと、大変つらい思いをするのは確か。
「そんなもん命に比べればたいしたことない、また買えばいいやん?」
と言えばそれまでのことであり、たしかにそうではあるのだけれど、長年、苦楽を共にしてきた楽器であればあるほど喪失感は大きいのではないかと思うのですね。
少なくとも僕はそう。
まあ、独り言はいいとして・・浸水被害にあった楽器についていろいろ調べてみたんですよね。
んで、一番多い答えが 「まずはリペアショップに相談しろ!」 なんですよ(笑)
次に・・「んなもん、買い替えろ!!」です(笑)修理は買うより高くつくらしい。
水没したエレキは元には戻らない・・たぶん
話をエレキギターに限ってしますと、まず電装関連は全部交換しなきゃダメ。
ピックアップとかポッドやスイッチ類ですね。まあブリッジとかなどの金属部品は洗浄すれば使えるとは思います。
最大の問題はネックとボディ。
通常ギターは塗装がしてあって、少々の水濡れならサッと拭き取ってOKですが・・・
ドボン子に水に長時間浸けておくと、エレキギターはいったいどうなってしまうのか?
んー、これはちょっとどういう状態になるのか、想像つきません。おそらく水分を吸うのではないかと思うんですがどうなのでしょうか?
木部全体に防水加工というか、防水の機能があればなんですけど、そういうのって聞いたことがない。ギターの塗装自体には撥水性がありますが、未塗装の部分だってありますしね・・
たとえばローズウッドの指板だと思いっきりオイルを吸いますから、おなじように水分も吸っちゃうんじゃないか?
おそらくそういった部分から浸水して木部の中まで汚水が入るのではないかと。
またカリカリに乾燥させればいいんじゃない?
ええ、僕もそれは考えたんだけど・・・乾燥時に歪み、ひずみが生ずる可能性もあります。もし、ゆがみが起これば楽器としては使えなくなります。これは致命的です。あと乾燥のさせ方にもよると思うけど、ひび割れとか・・
ギターにとってネックの取り付け角度はとても重要なのです。指板のゆがみも矯正するのは大変です。
そして、見逃してならないのは「トラスロッドの存在」です。
たいていのギターはネックに金属の棒が埋め込まれています。ここに水が入るとロッドがさび付いて動かなくなるのですね。
水没ギターっていうのは、単純に乾かせばいいってもんじゃないんですね。想像以上にギターにダメージを与えると思って間違いないです。
教訓 大事なモノは非難する前に全部二階に上げとけ!!
まあ、避難時に愛器もいっしょに避難させるっていうのが理想ではあるけれど・・・大変な時にギターかついでウロチョロするのもどうかな? とは思います(笑)
追記 マイカー、自家用車を持っているなら迷わず大事な荷物を積み込んで高台に避難すべし
これね・・・時間的制約があるのだけれど・・
避難勧告が出た時点で大事な荷物等の積み込みが完了していることが条件。避難指示が出てからではたぶん間に合わないと思います。
「うわぁ やべえぇ!!」
とにかく先を見越しての早めの行動が必要です。
無駄な行動になるかもしれませんが、早めに「大事なモノ」をマイカーに詰め込んでおく。つぎに、住んでる地域のハザードマップを把握し、どのルートを通ってどの地点まで行けば安全を確保できるか? を詳細に検討しておく。
ハザードマップの有用性は、今回の水害でもかなり正確であり、信頼するに値するものであることは各種メディアでも言及されています。
地盤が安定していて、がけ崩れの恐れがない そして、他の地域への「う回路」がある場所が良い。避難はできても孤立しないように。
まあ、考えればキリがありませんが、とにかく自宅周辺の危険度を把握しておくことはとても重要だと思いますね。