あえてドラムじゃなく「太鼓」・・和太鼓をやる理由
あなたは和太鼓って叩いたことあるでしょうか? あるいは見たことはあるかな? まあ、観たことはあるかもしれませんね。
僕自身は「ある」派 です。もう和太鼓っていうのに触れてかれこれ云十年(笑)
始めたきっかけは「おやじにすすめられた」っていうね(笑)とくに自分からやりたくなって始めたわけじゃなくって、「どうだ?やってみんか?」「音楽やってるならリズム感あんだろ?」みたいなノリだったんじゃないかと思う。
まあ最初は全然わからなくって、講師の言うままに「真似」をするわけで。
ズンドコズンドコ・・っていうふうに先生がやることを単純に真似をする。最初は腕なんか振ることはできないんですよね。。それに太鼓に向かってどう立てばいいのかすらわからなかった。
バチの握り方も腕の振り方も教えてくれない・・ひたすら見て覚えるのみ。リズム譜もなし。くち歌のみ。すっとんすっとんすっトントン(笑)みたいなね。
鏡もないので自分のサマをみることもできん(笑)とにかく最初は苦痛でした。カッコいいのか、悪いのか?(笑)
どんなぶざまな姿をさらしているのか? まったく判断できん。。
こんな感じで毎週一回、練習をする。そのうちにコツみたいなものを感じて「なんとなく」サマになってくるっていう感じだった。
今はね、和太鼓動画もたくさんあるからビデオをみて学習したり、イメージトレーニングも簡単にできると思うけど、当時はまだそんな環境ではなかったと思います。
ふりかえれば笑っちゃうぐらい原始的だった。
今はそれなりにかっこよく叩けているとは思うんだけど。いまいち自信がないかもしれんなぁ・・(笑)
まあ、とりとめのない話にはなってしまうけど、和太鼓にはスタイルっていうのがあるんですよね。
流派というかチームによって全然違ったりする。地域によっても全く違う。まあここがドラムと違うところか。
つまり、和太鼓っていうのは全身を使ってやるパフォーマンスってわけで、ある意味「芸人的要素」というのが大きなポイントなんじゃないかと思う。
ちなみに和太鼓を演奏・・つまりサウンドだけで聴いてもまったく面白くないです。和太鼓っていうのはヴィジュアル要素がないとまったく面白くない。
僕が好きじゃない和太鼓っていうのは「まるでドラムをたたいているかのような」演奏です。
ただただ複雑で難しいパターンをたたくような演奏・・そんなの見ても全然楽しくないし、音楽的ではあるけれどもなんというか躍動する感じがあんまりしなくて楽しくないんですよね。
和太鼓には大雑把にいうと二つの音しかありません。皮をたたく音「ドン」と、縁をたたく「カッ」という音です。これにアクセントが加わり、クレシェンドとデクレッシェンドが加わってくると音楽っぽくなってきます。
さらに音色の違う太鼓が加わり、リズムを対位法的に組み合わせるとアンサンブルになってきます。音程がなくてもちゃんと音楽として認識できるんですね。
ちなみに僕が好きな演奏スタイルはきちんと計算された「作曲」ではなくって、「即興演奏」スタイルですね。
きれいに洗練、演出された曲も美しさはありますけれども、演者がその場の雰囲気を感じ取って自分のスタイルでフレーズを繰り出すやつのほうが好き。これはジャズやロックにおけるインプロビゼーションにすごく似ている。