パットメセニーのハーモニー感覚 について

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パットメセニー ギターソロにおける独特のハーモニーセンス

パット

YOUTUBE にある パットメセニーによるビードルズのカバー曲 And I Love Her についての話です。詩はありません。instrument です。

最初に聴いたのはガットギターによるヴァージョン。サウンドがとても良いですねえ。ハーモニー自体は特に変わったことはしていません。何度聴いたことか。

簡単なコピーをして楽しんだりしています。

Pat Metheny – And I Love Her (The Beatles) ガットギターによる演奏

 

Pat Metheny – And I Love Her (The Beatles)

弦はガットです。いわゆるクラッシックギターで使われているもの。僕自身はエレキのスティール弦を使うことが ほとんどなので、こういったガット弦によるサウンドには 馴染み がありません。新鮮に響きます。美しく感じます。

クラッシックギター 欲しい。

この演奏は Dm で行われています。調性でいうと Fmaj  ですけど。モードでいうと Dエオリアン 曲のスタートは サブドミナントである Gm7 からとなっています。


 

Pat Metheny – And I Love Her スティール弦ヴァージョン 変わったハーモニーセンス

下にアップした動画も 同じ曲の別ヴァージョンです。曲のキーは1音下げて Cm になってます。理由は不明です。もしかして全体のチューニングを1音低く変えているのかも。

明らかに上のヴァージョンとは違う。このヴァージョンでのラストを見ると Dトライアド をローポジション 開放弦 をつかったフォームで弾いているので おそらくチューニングダウンしている。

なぜかは理由がわからない。

 

Pat Metheny – And I Love Her

チューニングは置いといて、肝心のハーモニーなんですが、このスティール弦ヴァージョンでは かなり自由に演奏しています。譜割り というか小節も自由に変えています。

確信的に微妙にずれたハーモニーを使う

一番興味深いのは ハーモニーの 取り方 作り方 っていうんでしょうか。ジャズやってる人はこういうのを普通にやりますが、僕が一番 耳に残った響きは次の箇所。

1:28~1:33 ここの感覚が印象に残ってます。かなり違和感があると感じますがどうでしょうか。これは まさかの間違いではありません。確信をもって選んだ音ですね。

こういう感覚は、やっぱり演奏者本人に聴こえているんだと思います。頭のなかで聴こえている。理論的に考えてるんじゃなくて、実際に聴こえているんだと。だから その響きを選んだ。確信的に。

ギターテクニックの凄さって、速弾きとかに憧れちゃったりしますけど、いろいろな感じ方があります。僕もそういう表面的ギターテクニックに 「すげー」 とか思うことはある。だけど こういった新鮮に響く 音選び サウンド を創造できるのもミュージシャンとしての凄さだと思う。

響き ハーモニーにたいする 鋭敏性 感受性 を磨くこと。これ大事だと思います。

決められた音楽理論のなかで、決まったことしかやらない音楽ほど つまらないものはありません。そこには創造という言葉はない。かといって 奇をてらったものが素晴らしいか? というと 「それは違う」

難しいです。

言葉で表現すると 「美しいものの追求」 という態度なのかな と思います。美的感覚の追求。何かを クリエイト create 創造 する行為には動機がある。必然性といってもいいかもしれません。

なぜ その音を選んだのか?

それが この動画で指摘したかったことです。

 

 

 

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