プロがやってる肉の真空包装のやり方 生で40日ぐらいは持ちます!

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特売で買った デカい肉。。

この余っちゃった牛ブロック肉をなんとか良い状態で保存できないかなぁ?

んー、安く買えたのはいいんだけど、腐らせたらもったいないし、結局 高くついちゃうわけですね。。よくある話です。

 

お肉のブロックって冷凍保存できるけど、妙な臭いがついちゃったり、冷凍焼けしちゃっておいしくないのよね。。

これ、よくあるんですよね。扉の開閉や霜取りなどで冷凍庫内の温度が常に一定ではないことや、きっちりと真空包装されていないなどの原因で引き起こされます。

 

肉を扱うプロたちはどうやってブロック肉を保存しているのか?

いったいお肉屋さんなどのブロック肉を扱う人達はどうやってブロック肉を保存しているのでしょうか?

「冷凍保存?」 いやいや、 「生でそのまま?」 いやいや、 「ただの真空包装?」 いやいや

じゃ、なんだよ?

それは、 湯漬け と呼ばれる方法です。

 

肉のブロック包装で使われる湯漬けとは?

それは文字通り、ブロック肉を80度ほどに設定したお湯の中につけること。

そんなことしたらお肉が煮えちゃうんじゃないの?

大丈夫です。湯漬けの時間さえ気を付ければ変色すらしません。作業のやり方は以下の流れで行います。

 

  1. 真空袋に肉のブロックを入れます。
  2. これを真空包装機でパックします。
  3. つぎに80度から85度くらいのお湯の中にそのまま漬ける。漬ける時間はだいたい3秒ほど。
  4. すばやく取り出して、すぐさま冷水につける。
  5. 十分に冷えたらすぐさま冷蔵庫に入れる。

補足情報として書きますが、真空包装用の袋は 熱収縮タイプ のものを使います。

通常使用される真空用袋は 耐熱性能 はあるかもしれませんが、熱収縮効果はありません。なので 湯漬け をする場合は必ず 熱収縮真空包装用(シュリンク袋) を用いてください。
熱収縮真空包装用というのは別名 「シュリンクフィルムを使った袋のこと」 です。検索結果ではいろいろあるのですが、お肉の湯漬け用って意味でストレートに書いてある商品は、有名メーカーの業務用以外はほとんどありません。
普通に手に入るシュリンク袋が、お肉のシュリンクにも使えるものなのかどうかは当方でも未確認です。使用に際しては自己責任でお願いします。

ここがまずポイントです。そして真空包装用の機器を使うのもポイントです。簡易的な水圧を利用したエア抜き方法などではおそらく無理です。

ちなみにアマゾンなどで見られる 比較的安い真空包装機が、こういった熱収縮真空袋に対応しているかどうか? そういった点もチェックしたほうがいいです。袋の素材によっては口をシールする性能に影響が出るかも知れないので。

ちなみにプロはこんな数千円から数万円で買えるような機器は使っていません。1台あたり 安いもので数十万、高いものだとラクに百万円を超えるようなものを使ってます。これは本当の話。

 

最後に、できるだけ清潔な状態で真空包装をすること。いくら真空包装といっても元からついてる雑菌の数が多ければ多いほど肉が傷むのは早くなります。

なぜこの方法で生肉ブロックの長期保存が可能になるのか?

生で長期保存ができる一番大きな理由は、お肉が本来持つ水分を加圧作用によって肉組織中に閉じ込めていることと、お肉表面の減菌効果によるところが大きいと思います。

熱収縮する真空袋を使うことによって、お肉を外側からギュッと締め付けるのですが、この効果によってドリップ、すなわち お肉のうまみ成分(肉汁) が逃げ出すのを防いでいます。

ただの真空包装と湯漬けした真空包装、どちらも冷蔵状態で保存できますが、ドリップに関しては明らかに差があるのを実感できるはずです。

両者を同じ条件で冷蔵保存しますと、湯漬けしたものはほとんどドリップが出ていません。しかし、ただの真空包装の方は「どす黒い色をした肉汁」がいっぱい袋の隅にたまってきます。

この肉汁(水分)が嫌な臭みの元であり、肉を傷める原因ともなります。

水分はお肉にはある程度は必要でもあるのですが、逆に傷みの元となる原因でもあるのですよ。ほどよく引き締まったお肉というのは 「とても日持ちが良い」 のですが、逆に 「水分過多でグダグダのお肉はものすごく傷むのが早い」

だから 水分が出ない=日持ちもよくなる というわけです。

湯漬けの効果は真空袋の熱収縮だけはありません。

高温のお湯にさらすことによって、お肉表面についた雑菌を減菌する効果もあります。

最後に冷水にさらすのは、急激な温度変化によって伸びた真空袋をキュッと引き締めてお肉の表面に安定させるためです。表面が高温のままではお肉にも悪影響がありますし、包装も安定しませんからね。

こうしてお肉にぴったりと食いついた真空包装ができます。

家庭でも同じような保存方法ができるのか?

この方法を家庭で試そうと思ったらちょっと準備が必要です。

まず、熱収縮真空袋 が要ります。つぎに家庭用の真空包装機。この二つがあれば同じような包装作業が可能です。

お湯は大きめの鍋で沸かして、沸騰する直前の状態でスタンバイすればOKです。ここに真空包装されたお肉を漬けるだけです。

お肉が大きすぎる場合は、何回かに分けて漬ければいいです。片方をまずつけて、すぐにひっくり返して全体にお湯がかかるようにすればいいです。全体がキュッと引き締まればOKです。

湯漬け作業自体はすばやく行ってください。もたついていると生煮え状態になってしまいますからね。

あ、湯漬けの前に、冷水の準備も怠りなく。シンクに水を張っておけばいいです。冷水と書きましたが、普通の水道水をそのまま張ってもいいです。できれば冷たい方がいいので氷を少し入れておきます。

お水で冷やして、全体の荒熱が取れたらすぐに冷蔵庫に移します。長期保存を望むなら、そのまま冷凍庫にいれてもいいです。

完璧な作業内容なら、冷蔵温度が氷温の場合(マイナス0度)、生のチルド状態で、おそらく1か月はらくに日持ちします。

冷蔵庫の温度が氷温よりもっと高い場合は当然 日持ちは悪くなるので注意が必要です。

ちなみに食肉卸加工業者の消費期限設定は、だいたい40日前後です。

もうひとつ、上記のように包装したお肉、使う予定がないのならさっさと冷凍庫に移動させてフローズンにしてしまいましょう。

いくら湯漬け真空包装といっても万能ではありません。日数がたってから冷凍してもチルド保存時のあいだに確実に劣化していますので解凍後の傷みは早いです。真空包装後、すぐさま冷凍したものの方が解凍後の劣化はやはり遅いです。

 

 

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